共同開発について
趣旨
理化学研究所 生命機能科学研究センター(BDR) 生体モデル開発チーム(LARGE)では、我が国の発生・再生研究に貢献するため、国内各組織の研究者と遺伝子改変マウスの共同開発を行っています。 開発した遺伝子改変マウスは、生体モデル開発チームの指定する Accession No. とともに発表して頂くこと、共同開発後一定期間を経たのち理研バイオリソース研究センター(BRC) へ寄託していただくことなどを条件としています(分与条件を指定することが出来ます)。 研究コミュニティへ公開せず、独占的使用を前提とする遺伝子改変マウスの作製は、本共同開発の対象とはなりません。また、共同開発いただく責任研究者は原則として研究室・グループ等の主宰者に限ります。
本共同開発は営利事業として行っているわけではなく、また、政府や財団等からの支援を受けて支援事業として行っているわけでもありません。共同開発にあたっては遺伝子改変マウス作製のための費用を分担して頂きますが、建物使用、設備整備・運営、機器購入・維持などに掛かる費用と大半の人件費は、生命機能科学研究センター(BDR)の全面支援によっており、負担頂くのは消耗品費と人件費の一部にすぎません。共同開発事業を開始してから5年余り、共同研究契約を結んで分担金をお支払い頂くことを各大学等に求めてまいりましたが、事務的調整がつかず、2007年6月1日よりオリエンタル酵母工業株式会社を窓口として本事業を行っております。先生方にはオリエンタル酵母とマウス作製契約を結んで頂き、そのオリエンタル酵母が理研と委託契約を結ぶという構造になります。但し、遺伝子改変マウスの開発を行うにあたっては、先生方と生体モデル開発チームとの間で、研究者間の合意事項を確認する同意書を結ばせて頂きます。オリエンタル酵母を窓口とすることにより、同社の手数料と消費税が発生し、理研が研究者にご負担いただく分担金に加えて約20%程度の費用を研究者の方々に分担頂くこととなりますが、上記のやむを得ない事情のためであることをご理解下さい。また、オリエンタル酵母には本事業の精神を理解して頂き、実費手数料のみで窓口の労を引きうけて頂いており、本件に関してはパートナーと考えていただかねばなりません。本件に関し、同社に値引きを求めるなど業者扱いをされる研究者とは、共同開発をお断り申し上げることになります。
ご案内
遺伝子改変マウス共同開発の条件:論文発表に際して
第一報の論文発表に際し、必ず論文投稿前にご連絡下さい。生体モデル開発チームから共著者として加えて頂く者を指定させて頂きます。
またMaterials and MethodsにThe xxx mutant (Accession No. CDB YYYY : https://large.riken.jp/distribution/mutant-list/20mice%20list.html ) was established as follows: などの形で、必ず整理番号である Accession No. を記載して頂きます。
当該遺伝子改変マウスのAccession No. は相同組み換えES細胞単離時にご連絡します(既に開発たマウスについてはお問い合わせ下さい)。トランスジェニックマウスの場合は、論文発表時にご連絡致します。
また、第2報以降の論文発表の際は、Materials and Methods にThe xxx mutant (Accession No. CDB YYYY : https://large.riken.jp/distribution/mutant-list/20mice%20list.html ) was established as described (ref:第一報) と、また当該遺伝子改変マウス分与先の論文発表の際は、Materials and Methods に、The xxx mutant (Accession No. CDB YYYY , https://large.riken.jp/distribution/mutant-list/20mice%20list.html , ref:第一報) was kindly gifted by XXX. の様に、第一報の引用と CDB Accession No. を必ず記載して頂き、発表論文を通知頂くよう求めます。
なお、BRCへの登録手続き及びマウスの寄託は、論文掲載のご連絡をいただきましたら生体モデル開発チームが順次行います。
BRC へのマウス寄託と分与
本共同開発では、論文発表後は当該マウスを理研バイオリソース研究センター(BRC)に寄託し、広く生命科学研究に役立てて頂くことを条件としています。研究コミュニティへ公開せず、独占的使用を前提とする変異マウスの作製は、本共同開発の対象とはなりません。なお、BRCへの寄託は自由分与を前提とするものでなく、<共同研究とする、研究内容を限る>などの分与条件を先生方と分与希望者との協議により決めて頂きます。従ってBRCへの寄託は共同研究のチャンスを増やし、発表論文の引用の機会の増大につながり、煩わしい分与作業をBRCに委託できる等のメリットこそあれ、研究者に不利となることはありません。
BRCに寄託したマウスでBRCに分与依頼があった場合、BRCから研究者に照会がありますので、分与依頼者と分与条件を話し合って下さい。生体モデル開発チームがBRCに寄託する際、*論文発表に際し当該遺伝子改変マウスの由来に関し第一報を引用しAccession No.を記載すること、*発表論文を生体モデル開発チーム(mutant.bdr(at)riken.jp)と研究者に連絡することを分与条件として指定していますが、これらの点も併せてご確認下さい。分与条件に合意されましたらBRCにご返答下さい。その条件の下で、当該マウスがBRCから分与依頼者に分与されます。
先生方に直接分与依頼があった場合は、分与依頼者と分与条件を話し合って下さい。*論文発表に際し当該遺伝子改変マウスの由来に関し第一報を引用しAccession No.を記載すること、*発表論文を生体モデル開発チーム(mutant.bdr(at)riken.jp)にも連絡することを、併せてご確認下さい。分与条件を生体モデル開発チームにご連絡いただければ、当該マウスの送付は生体モデル開発チームがお引き受け致します。
支援内容
生体モデル開発チームは、以下の遺伝子改変マウスの作製を承ります。
Random Transgenesis
Genome Editing
- 共同開発を希望される方は申込み前に生体モデル開発チーム(mutant.bdr(at)riken.jp)にご連絡下さい。
- RIKEN BDRの微生物学的品質規格について、必ずご確認下さい。
- BDR(神戸地区)の方は、 所内用のサイトをご覧下さい。
- その他、共同開発に関するご質問は生体モデル開発チーム(mutant.bdr(at)riken.jp)へお寄せ下さい。
※電話によるご質問はお控え下さい。